続・踏み出し

5/10
前へ
/19ページ
次へ
ずーん、だ、 ずーーーーーん。 猫なのに効果音が『ずーん』だ。 「……玲苑、危ないからこっちおいで」 「翔先輩、大丈夫です。みーちゃんはおとなしい子dひゃっ」 ペロンと玲苑の顔を舐めるみーちゃん事、巨大三毛猫。 食べられるんじゃないかとかなり焦ったオレがいた。 だが良く見ていると相当玲苑になついているようだ。 多分大丈夫だろう………多分。 「あははっこらぁっ、そんなに舐めちゃだめですよみーちゃん」 これが子猫だったら可愛いやり取りなんだろうが……相手は3メートル超えの三毛猫である。 そしてなぜかヨダレまみれにならない玲苑。これが玲苑クオリティだというのか。 「……それで、翔先輩……」 とりあえず落ち着いたらしいみーちゃん。今は眠たそうにアクビをしていた。 「ん……?」 「みーちゃんを飼ってくれま………せんよね」 「まぁ……無理かな……玲苑は飼えないのか?」 玲苑なら飼えるハズだ。なんてったってお金持ちなんだから。 オレの家の回りにマンション建てるくらいお金持ちなんだからな。  
/19ページ

最初のコメントを投稿しよう!

5095人が本棚に入れています
本棚に追加