続・踏み出し

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ってなわけで。 オレは今、リムジンに乗っている。 「に、兄さん……身体が埋まりますよこの座席……!」 ちょっと怖かったので千秋にも着いてきてもらうことにした。 座席にハシャイでいる千秋が可愛すぎてもう爆発しそうなんだが。 何が爆発するかって? ご想像にお任せするぜ。 「……ぃ……さ……」 オレが腕を組んで目をつむり、千秋に感激していると千秋がオレを呼ぶような……かすかな声が聞こえた。 そしてオレが目を開けると…… 千秋がいた座席には千秋が埋まり、取り込まれたかのように腕だけが外に出ていた。 「千秋ぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!」 オレは千秋の腕を掴み引っ張り出す。 座席が柔らかすぎるのも問題ですぜ玲苑さんよ。 「はーっはーっ……死ぬかと思いました……」 千秋救出完了。 さっきまでの座席から、玲苑の隣の座席に移っていった。 べ、別にオレの横に来て欲しかったわけ………なんです。 来て欲しかったんです……  
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