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「あ、そろそろ着きますよ」
そんなこんなで車内で過ごしていると、どうやら着くらしい。
窓の外をふと見る。
「……なぁ……玲苑の名字って三千院だったっけ……?」
なんか見たことのある……というより規格外すぎる屋敷。
どうやら……いや、わかりきったことだがオレの身の回りの人には常識が通じないらしい。
玄関というより、門の前に到着し、リムジンから降り立つ。
門が開くとそこには、お金持ちとしては当然の光景が広がっていた。
「「「「お帰りなさいませ、お嬢様」」」」
そう、執事・メイドさん達の揃った列である。
「……千秋、オレは今、真の格差社会を味わったよ」
「奇遇ですね兄さん。私もです」
「あ、あの……あんまり気にしないでください……っ」
気にしないでくださいって、無理ですよ玲苑さん。
これが真のメイドか、とじっくり眺めながら玲苑の後を着いていく。
千秋からの視線が痛いが、メイドなんてそうそう見られるものじゃ………ん……?
「あの……兄さん……」
どうやらメイド・執事集団のおかしいところに、千秋も気がついたらしかった。
なにがおかしいかって?
その答えはどうせ次のページにあると思うz「兄さん、『どうせ』とか言っちゃダメです」
ナレーションに被せるのはいいのか千秋よ。
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