お留守番

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「うわ~~ いいな。俺もリアルで観てみたいよ~ ありがとう。」 野球のことなど 特に興味のない母と美幸にとってみれば なんのありがたみもないただのボール。 義父は俺が昔 少年野球をしていたことを母から聞いているのかもしれない。 が それは 昔の話で 今 俺はどちらかというとサッカーの方に興味がある。 「美幸 お前は 何を貰ったんだ?」 「これよ テディ。父さん ありがとう。」 すこしアンティークな熊のぬいぐるみを 膝に載せて 微笑む愛らしい美幸。 まだこの子は こんなぬいぐるみの似合う少女だ。 「ごめんな もう 中学生だし ぬいぐるみなんて 卒業する頃だと思うんだが 迷ううちに つい こいつに手を伸ばしちまうんだ。」 と苦笑する義父。
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