8/8

3人が本棚に入れています
本棚に追加
/14ページ
「でも、ここに来た順で言えば、 私のほうが後輩だし・・・」 留実が言ったこの言葉は、皮肉に 取られたようで、直也は天井に 向かって大きく息を吐きながら 傍らの椅子に座った。 留実は晴男のほうを向くと、 「あの、コールドケースって 何ですか?」 と聞いた。 「未解決事件のことだ。」 留実はもう一つ質問した。 「ここって、何をする所なん ですか?」 「未解決事件の継続捜査や、 特異家出人の捜索が、主な 仕事だ。」 「特異家出人?」 「失踪人のことだ。」 留実は、へえと頷いた。 「その他にもいろいろとある けどね、それはまた追い追い説明するよ。とりあえず今は、 前田達の手伝いをやってくれ。」 留実は、良太や香の手伝いを 始めた。 その頃、光昭が留実の分の コーヒーを持って来た。それを 貰い受け、資料と一緒に持ち ながら、適当な所に座った。 コーヒーを一口飲んでみると、 驚くほど美味かった。
/14ページ

最初のコメントを投稿しよう!

3人が本棚に入れています
本棚に追加