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「和也、セーブしたんなら宿題やってから遊びなさい。ほら、美鈴ちゃんも」
素麺で簡単な食事を済ますと、輝美はタバコに火を点けて換気扇を回した。
「はぁい」
輝美とて、ゲームを中断するための儀式を知らないわけではない。
癇癪を起こして電源コードを引っこ抜いたりしたら、逆ギレして暴れだす事はわかっている。
そこまでのエゴは押し付けられなかった。
「美鈴はわからなかったら、お兄ちゃんに教えてもらないなさい。和也、きちんと教えてやってね」
「はぁい」
和也はゲームを終え、美鈴を連れて隣の子供部屋に行く。
一度言う事を聞かなかった時に、ゲーム機を投げて潰した事があり、それ以来は素直に聞くようになっていた。
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