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「う……ん」
返事は鈍いが、和也は理解しようとしていた。
「美鈴ちゃんが解き方わからなかったら、いつまでも答えを教え続けないといけない。これは教えるとは言わないの。やらせて、理解させないと」
「うん」
和也は頭のいい子だ。
だから輝美は期待していた。
完全に本人の役割だという意識が欠如していた。
「ママ買い物に出かけるから。もう一回やってみよ。きちんとできたら夕飯はハンバーグにしたげる」
「うん」
素直に頷く和也を見て、輝美は笑顔で喜んだ。
「終わったら、デジタルハザードやっていい?」
「いいよ。美鈴ちゃんと一緒にね」
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