4人が本棚に入れています
本棚に追加
「そう、イチゴのこと。好物で楽しみなのはわかるが、さっきイチゴを見てた鈴音の顔は…」
そこで一度言葉を切ると、すぐに鈴音が
「私どんな顔してた?おかしかった?」
と言った。
急に気になり始めたらしく、とても焦った様子で聞いてきた。
僕はそれを
「うん。とてもおかしくて、一言で言うと変だった」
と、止めをさしておいた。
その言葉を聞いた鈴音の顔は、さっきとは180度変わり呆然としていた。
「大丈夫、俺が見た限りでは誰も鈴音のこと見てなかったから」
流石に可哀相であったので一応のフォロー。
それだけで安心したのか
「ホントに?ならよかったよぉ~」
すぐに笑顔に戻って胸を撫で下ろしていた。
「単純なやつ」
と鈴音に聞こえないくらい小さな声で呟いた。
本気でそう思った。
それと、僕に見られるのは平気なのであろうか、という疑問も残った。
そんな些細な疑問はいつものことなので
「じゃあご飯も冷めちゃうから、そろそろ頂くとしますか」
昼食を食べることにする。
「うん、食べよ食べよ」
最初のコメントを投稿しよう!