始まりの旋律

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僕、金澤奏哉が通っているのはごく普通の県立高校である。 中の上程度のそれほど頭が良いわけでも、悪いわけでもない。 「どっかの音楽専門学校かよ」 「やっぱり奏ちゃんもそう思うよねぇ~」 「普通の県立高校で卒業後の進路で芸術が多いわけでもないし」 この学校の卒業後の進路は、進学七割就職三割でそのうち芸術系の大学に進むのは進学の一割にも満たない。 そんな学校で半分の生徒が絶対音感は… 「嘘だな。ありえないだろ。何ら音楽と関係のないこの学校で、絶対音感なんていたとしても一人か二人だろ」
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