悲しきメロディー

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朝。 目覚ましの音に起こされる。 時刻は朝の6時45分。 いつもと同じ起床の時間だ。 僕が家を出る時間は7時50分ごろ。 まだ一時間以上もあるので、準備はのんびりとできる。 僕はベッドから起き、一階にある洗面所へと向かう。 階段を降りている最中に、とても美味しそうな臭いがした。 今日の朝食は何だろう? 洗面所に着いた僕は、顔を洗い、完全に目を覚ます。そしてリビングへと行き、キッチンにて朝食を作っている母親に 「おはよう、今日の朝ごはん何?」 と声をかけた。 「おはよう、奏ちゃん。今日の朝ごはんは、フレンチトーストよ」 母親はそう答えてくれた。 僕の母親は専業主婦で、とてものんびりとした性格である。 だが、家事をやるスピードだけは、何故かいつも早く感じる。 のんびりとはしているが、とても手際がよいのだろう。 気付くとリビングのテーブルに僕と母親の分の朝ごはんが並んでいた。 先程までキッチンで料理を作っていたはずなのに、相変わらず早い。
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