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『…起きなさいよ…龍二…』
母の声だ。
なぜ泣いてるんだ?
これ以上母を泣かしたくない。
起きなきゃ!!
俺はゆっくりと目を開けた。
見えるのは白い天井。
俺の部屋ではないなぁ。
ふっと目を横にやれば母が寝ていた。
涙で化粧がボロボロだ。
かなり泣いていたみたいだ。
俺は母が起きないようにゆっくりと起き上がり周りを見渡した。
左と正面はカーテン、右は窓。
どうやら病院みたいだ。
なんで俺は病院に居るんだ?
そんなコトを考えていたら母が起きた。
母「…!!龍二!!良かったぁ~」
母は泣きながら俺に抱きついてきた。
龍二「やめろよ、気色わりぃ」
母「ごめんね。龍二があまりにも起きないから母さん心配で心配で」
涙を拭いながら母はそう言った。
「ごめん」と呟き母を見て驚いた、母は喪服ではなく普段着であった。
龍二「母さんハルキの葬式は?」
母「もう終わったわよ。もう3日も経ってるんだから…」
3日…?
俺は3日も寝てたのか?
そんなコトを考えていたら病院の先生が来た。
先生に聞いたが先生も俺の昏睡状態の原因はわからないらしい。
簡単な診察を済ませた。
特に異常はなかったので俺は無理やり退院した。
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