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母と共に病院を後にした。
帰りの途中、俺はハルキの家に寄りたかった。
母に言ってみたがやはり却下された。
「病み上がりだから今度にしなさい」と言われたが、俺はやはり行きたくて「どうしても行きたい」と頼み、お線香だけと約束しハルキの家に向かった。
無言のまま歩くコト数分。
息が上がる。
たかが3日眠ってただけでこんなに体が弱るとは思ってなかった。
母「大丈夫?」
コクりと頷くとお腹がギュルルルと鳴いた。
…そうかぁ、3日間なにも食べてないから息が上がるんだなぁ。
母なんだかホッとした…いや、クスリと笑った。
母「ハルキくんの家に行く前に何か食べにいく?」
龍二「…うん」
ハルキの家には早く行きたかったものの空腹には耐えれなかった。
一番近くにある店は牛丼屋。
牛丼屋めがけて一直線に歩いた。
母は半笑いしながら俺の後を着いてきた。
店に入り席につき、店員さんが水を持ってくるなりに「メガ、汁だく、豚汁、温泉卵」母は慌てるように並を頼んだ。
さすが牛丼屋、すぐに注文品がやって来た。
俺はお茶漬けを流し込むかの様に食べ「メガ、汁だく、温泉卵」を追加注文をした。
母は唖然とした顔をしていた。
『いいどこにメガ盛り二杯も入るんだ』と顔に書いてあるみたいだった。
そんなことはお構いなしに俺は軽く平らげた。
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