2話 ●が多いのはご愛嬌……じゃダメ?

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「先人が残した物は偉大ね。小説家になろうかしら」 「会長にしては普通のこと言いますね」 生徒会室を掃除しながら口を開いた。 会長は机に艶めかしい足を乗せて色っぽく微笑んでいる。 とは妄想で丸めた紙を投げてきた。 ゴミ箱に捨てて会長を見るとケータイをいじっていた。 「バレてますよ」 話しかけても会長が無視をしたので今日は俺も無視しようと思う。 ああ、生徒会室が綺麗になっていく様が楽しい。 「桜井」 「ん?」 俺に話しかけたのは身長、胸、どちらも中途半端なポニーテール娘だ。 書記をしている。 とても綺麗な顔なんだが真面目で気が強い。 そして俺と同じ1年生だ。 「そこ、ゴミ落ちてる」 「ああ、ありがと」 それだけ言うとカリカリ何かを書き出した。 テスト期間なのに生徒会室に入る俺を見て気になったらしい。
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