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目が覚めると誰もいない学校にいた
太陽は真上
左手首につけた時計の針も止まっている
いまこんな状況になって初めて気付いた
人間追い詰められると意味のない方向に頭が働くみたいだ
その証拠に今俺はこんな新たな発見をしている
とりあえず状況整理
俺大学二年19歳
名前小林アキラ
うん、把握
記憶ははっきりしてる
「さて、どうしたもんかね
これなに?ざ・世界?」
答えがどっからか返ってくるわけもなく再び静寂につつまれる
「なんかないかな…」
とりあえず鞄とポケットを漁ってみる
「ケータイ…圏外…?
学校なのに…
ゲームは…電源はいんねぇ…
つか現実逃避してる暇もないな…
ぬい…ぐるみ…?
なんでこんなのが…?
まぁいいや、和んでる暇もないしな」
結局使えるものは皆無みたいだ
こうなったら最後の手段しかないみたいだ…
「だれか~!!
ここどこ~!!」
…うん、まさか学校内で自分の声が響くのを聞くことになろうとは…
山じゃなくてもこだまってするんだな…
これでわかった
「今日は大学休校なんだな」
うんまず違うな
朝だってちゃんと時間割調べてきたし
俺マメだから、てへっ
とかいってる場合じゃなくてだ「マジどうするかな…」
「お困りかね?青年」
不意に後ろから声がした
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