なんで俺?

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「ただね 魂を改変されると分解しても悪にしかならなくてね こういった魂の持ち主が犯罪者とかだよ」 わかりやすいようなわかりにくいような… 「それで、そういった悪魔達は世界を滅ぼしてその世界にいた魂を根こそぎ悪魔に改変するんだけど 1つ世界を滅ぼすのにだいたい千年はかかるんだ」 気の遠くなるような話だな 「そうでもないよ 私は地球どころかなんの概念もない時代に産まれたからね 数字じゃ表せない年だよ 悪魔達も同じさ」 まぁ…わかった 「つまり俺に異世界にいって悪魔を止めてこいと」 「いや、滅ぼしちゃって」 なにを言い出すんだこいつは 「まず悪魔を止めるなんて事すら不可能に近いのに滅ぼせとかアホか」 我ながら酷い言いようだが仕方ないな 「それは大丈夫 悪魔は所詮神や天使のなれの果て 私達と同じように直接手をだすことはできないよ」 「じゃあどうやって世界を…」 「欲に目の眩んだ人間を騙して世界を崩壊へ導く」 「じゃあ俺がやり合うのは人間?」 「悪魔の力の片鱗を渡された悪魔もどきの人間」 「無理だな 勝てねぇ 仮に勝てるとして俺が勝てるならだいたいの人間は勝てる だいたいの人間が勝てるなら俺が行く必要無いだろ」 「仮にも相手は元神 なんの備えなしに勝てるわけないしちゃんと力はあげるよ」 「で、どんな力?」 「人間離れした身体能力と魔術と回復力 あとは…いろいろおまけ付き」 「おまけって…」 「神様の創造の力のかけらとか」 それってかなりチートなんじゃ… 「まぁかけらだから制限はあるよ 1日何回とか生物は無理とか」 「質問 生物が無理なら食料も無理か?」 「いや、食料ってのは命がないからね 創れないのは魂と意思を持った生物だよ ただの肉とか果物みたいなものなら大丈夫 他に質問は?」 「なんで俺が選ばれた 他にもそういった人間はいるだろ」 「それは…非常に言いにくいけど…君が童貞だから…」 こいつ喧嘩売ってる? 「喧嘩売ってるわけじゃなくて偉く真面目な話 まず精液は魔術的要素を含んでるんだ それを他人に注がなければ自分の魔力は体外にでないから自然に高い魔力を持つことになる 君の世界でもそんな伝承があっただろ?」 あれは伝承ではない 「あとは若いからだね 若いから回復力も筋力もある」
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