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雲のない透き通った空。昇り始めた太陽が地面を照らし、影を作り出している。
空を仰ぐ。ここから朝日を眺めるのは本当に久し振りだ。眩しすぎて目が痛くなる。眠気が覚めるようだ。
そしてこの膝に伝わる土の感触。触らなくてもわかる。ああ、ここが俺達の居場所なのだ、と。
――さらに刺激的でたまらないのが、この足に伝わる感触。この地面に触れていると、足が痺れるような刺激的かつ持続的な感触。
――本当に久し振りだ。
「おい、七海。キョロキョロしてどうした。このグラウンドの状態になんか違和感でもあったのか?」
ふいに監督がニッコリ笑って話し掛けてくる。
この人のこんな表情は初めて見る。今日はやけにフレンドリーだ。さっきも他の奴に話し掛けていた。
……今なら、話しても大丈夫だろうか。
「ええと、ですね。何故俺達3人が外野で正座をさせられていて、芳川がひょうひょうと内野でノック受けてるんスかね?」
――ここにいる俺とその他2名は只今懲罰を受けている真っ最中だ。
「ばかもん!! まだ反省してないのか! 貴様らが朝練に遅刻したからだろうが!」
「だからって、外野に座らせることないだろ!!芳川がヘタクソだからポロポロ後ろにそらしやがって、俺達に当たりそうで危ねぇんだよ!! 足痺れて動けないし!」
ほら、また俺の前を硬球が通過する。そのあとゆっくりボールを拾いに来る芳川のにやけ顔が憎たらしい。
「なんだ! 逆ギレか!? 反抗期なのか!?」
「違うわ!!! アンタ俺の何なんだよ!?」
……実に納得いかない。
朝の出来事を説明すると――
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