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俺は急いで同部屋の三人を起こしに行く。
「おい!!! 一哉! 晋! 芳川!! 今日朝練だ! 起きろ! 特に芳川ァ! テメェいつもおせぇんだから早くしろぉ!!」
「んあ!? そうだっけか!?」
「やべぇ! 穂さんに怒られるぞ!」
「急げ、急げ!!!」
俺達は急いで着替えてグラウンドへ走った。
「まだ大丈夫だ! 穂さんは点呼の時にいれば遅刻にはしない!! しかも部屋順に点呼をする。俺らは一番最後の5班だ! 点呼されるのは一番遅い! 諦めるな!!!」
と晋が言う。よく気付いたな。……ってことはまだ運は俺達にあるってことだ。行けるッ……! 間に合ってみせるッ……!!
「着いた!!!」
ようやくグラウンドに着いた。ベンチの側で穂さんが点呼している姿が。でも、俺達には目もくれず点呼を続ける。
「えー、次。5班点呼するぞ。叶……遅刻。佐方……遅刻。七海……遅刻。芳川…「ハイハイハイ! 俺います!」…出席と。……はい! じゃあ叶、佐方、七海は処罰を下す。あとは各自ストレッチを始めて」
「「「何故だ!!!」」」
一哉と晋と俺の叫びが朝のグラウンドにこだました。
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