紅屋 咲

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学校中がザワツく 『こら!教室に戻りなさい!!』 教師達の檄も虚しく、皆が校門に注目する 咲『あ-男子が邪魔で見えないし!!』 校門から校舎までの道は大勢の男子で埋め尽くされていた その中央にいるのが “あの人” 蓮太郎『行かなくてよかったよ』 蓮太郎は外を見る事なく、携帯をいじっていた 美空『帰ってこれたんだ』 気づいた美空が近寄る 蓮太郎『あぁ、あいつ学校大好きだからな…ってか遊喜は??』 美空『あぁ、あいつ普通に寝坊らしい…』 呆れた様に美空は頭をかいた 蓮太郎『はは、あいつらしいな』 咲『ちょっと!!分かんなかったし!!』 バンっと蓮太郎の机を叩いた 蓮太郎『俺に言うなよな…同じクラスだから待てって』 これだけ学校中を騒がせる男 咲の興味は増すばかりだった “ガラガラ” 『はい、座れぇ-』 担任が教室に入る その後ろを誰かが俯きながらついてくる 綺麗な黒髪を後ろで束ね スラッとした身長の男は黒板の前で止まった 担任『え-っとな、まぁ訳あって途中から参加する事になった、工藤弥尋だ』 言い終わると同時にケツを叩いた 弥尋『あ-お久しぶりです、工藤弥尋です、やっと無期停終わりましたぁ…楽しくやりましょう』 少し照れながら話す弥尋に 咲がときめいた 美空『あぁ-あ、こりゃ惚れちゃうわ』
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