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リビングに戻ればひっそり静まっている。
「……?」
あれ……、
てっきりココだと思ったんだけど。
暗闇の中、目を凝らしヒョンを探す。
──と、
ソファの後ろに身を収めぎゅーっと自分の膝を抱き込み座り込んでいるユチョニひょんを見つけた。
その姿を目に留め、僕ははぁ…と息を吐きだす。
手で壁を探り、リビングの電気をつけた。
近づくと
えぐえぐと、えずくユチョニひょん。
自分にかかった影に、ふいっと視線をあげた。
「チャンミン」
とがった唇。
ああ…、目が真っ赤かですね。
相当泣いたな……、これは。
僕は仕方なしにユチョンひょんの傍らに身を落とすと、そっと背中を撫でた。
なんだか、兄と弟。立場が逆転してる気がするが、それもいつもの事。
僕はヒョンを宥める。そして時間をかけて話を聞き出した。
何でも……、いつもみたいにユノひょんと隣あってホラー映画を見ていたらしい。
すると、ふいに顔を近づけてきたユノひょん。
顔を向けたら、いきなりキスされたとか。
若干、説明は端折られすぎてて状況は飲み込みにくかったが大まかに言ったらそんな感じみたいだ。
「嫌だったんですか?」
「い、嫌じゃね―…けど」
「そうでしょうね…。ひょんは、ユノひょんのこと愛しちゃってるんですもんね」
「な、なんで、それを」
気付かないワケないでしょう。
ユノひょんに行われる、あなたの数々の奇妙な愛情表現。
今や、ファンの中で語り継がれてるジャンピングHUGを始め、まぁ思い当たる節がいっぱい。
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