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「ただいま」
リビングには明かりが点いてて誰もいないワケではないんだが、返事の変わりに静寂が返ってきたのであった。
後ろから礼儀正しい委員長と柚が「お邪魔します」と言ったトコロ、エプロン姿の母さんがリビングから姿を現した。
「あら?初めて見る方ね…」
「ああ、母さん。こちらは……」ここで、玄関まで来た母さんの「アナタには聞いてないわ」の言葉に遮られた。
あっ、今回は無視される方ですか……いつもは罵られたりパシられたりするのは慣れましたが、無視はきついっス。
「まっ、寒いコトだしリビングに行ってからでも…沢山お話ししましょう」
リビングに移動して、俺は母さんにガン無視なので離れた場所で一人でひっそりと携帯ゲーム機で遊んでいる。
あっ。切れ味落ちた。砥石、砥石と……うゲッ。ランゴスタ、ウザッ。おともアイルーどうにかしろよ。
……負けた。ランゴスタに負けるって……やはり、鈴村や西原とのコンビネーションじゃないとイマイチやる気が起きない。
「あら?優太いたの?いたんなら、お客さん来てるんだからお茶の一つでも出しなさいよ」
「うっス」と短く返事をして俺は、お茶の準備を始めた。
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