77人が本棚に入れています
本棚に追加
お茶と煎餅を出して、また同じ場所に戻り今度は同人ソフトの『テト・リストラ』をやるコトにした。
よし、イイ具合になってきた。あとは、縦長中年リストラおじさんかおばさんが来てくれれば……来ないな。
………中々、来ない。やはり、俺の運なんてこの程度か。あっ、終わる……終わった。
ゲーム機のディスプレイにはデカデカと『GAME OVER』と表示されている。
ガチャ、とドアが開き母大魔王の娘の魔王降臨。魔王は、俺を一度見て委員長たちの方を見て、何もリアクションを起こさないで母さんの方に行った。
姉ちゃんの「へ~、脅されて家に来たんじゃないだ~」や母さんの「私も最初はそう思ってたのよ」など会話が聞こえるが、俺は聞こえないフリを決め込む。
「ねぇ、アンタ?」
「何でしょうかお姉様?」
「私にもお茶!それと、いつものマッサージ!!あと~、一発殴らせて」
「最初の二つは納得するとして、最後のは納得出来ないです。殴る前に何かしら理由を述べてくださいお姉様」
「家族で私だけ、寂しいクリスマスを送るから少しムカついただけよ」
それを殴る前に言ってほしいっス。裏拳(手首のスナップのみ)で鳩尾は弱くても効くな。
「あっ、優太。お茶用意し終わったら、この優太と違って可愛い娘達を連れて来た理由を聞きますからね」
俺の人生もGAME OVERなのかな?
最初のコメントを投稿しよう!