バカとクリスマス

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テスト返却日の帰りのHR。俺の学校では、全てのテストを一斉に返す仕組みになっている。 先生が名前を呼んで行き、それに応じて生徒が教卓に向かい先生サンタから嫌なテストというプレゼントが貰える。 「―――……千葉 葵。寺田 大地。天道 優太。成沢 もなか。西原 瑠璃。……―――」 呼ぶのが早くて、生徒が先生からテスト受けるのが間に合わなく教卓に置いてあるのを生徒達が取っていくシステムになっている。 俺も取り、自分の席に座った。一番上のテストの結果(ギリギリセーフ)は知ってしまったが、あとはHR(ホームルーム)が終わってから委員長達と見よう。 HRが終わり、委員長が歩み寄って来た。遂にやって来たか、と心の中で決心する。鈴村と西原はお互いのテストを交換して、お互いのを見ている。 「どうでしたか天道くん?」 「今から……DEATH」 「¨です¨のニュアンスがおかしい気がします」 一枚、一枚、テストの酷い点数を確認して行き、最後の一番苦手なくせに一番勉強しなかった英語。 に、に、にじゅう、28点とは。まっ、俺の実力はこんなもんか……。赤点だけど一教科だけだし、補習は無い……けど。 「い、委員長。あっ、これからは姫子っスね。せっかく、姫子が教えてくれたのに……」 「いいえ大丈夫ですよ。私が、もっと上手に教えられれば良かったです。すみません。それに、クリスマスは私が勝手にゆ、優太さんん家に行けばイイコトですし」 何で委員長……姫子は嬉しそうな顔をしているんだ?
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