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下に降りていったら、さっそくなんだか、とてつもなく気になるコトが一つある。
さっきから委員長が俺や柚を睨むように見てくる。それに何か言いたそうな顔してるような……してないような。
こういった問題は即解決して、気楽にのんびりと食事を楽しみたいからな……けど、問題の二人が一緒だと聞けないし。
文明の利器を活用しよう。携帯でのメールなら柚には気づかれないで済むと思う。
『どうしたの?』とメールしたら、近くのキッチンで着メロが鳴った。
「あれ?何で優にぃはお姉ちゃんなんからにメールしたの?話せばいいのに?」
ん?何で気づいたんだ?柚の死角で携帯いじくってたはずなのにな……む~、俺じゃないとしたら委……姫子に原因があるのか?
あるとしたら……着メロか?だが、もし、人で着メロを変えているとしたら、前提にそれを柚が把握してないと……まっ、姉妹だからな。
優太は、姉に何回も無断で携帯を見られたりしている。
「いやな、ちょっと学校のコトで……」と、言ったトコロで後悔した。柚の行動力のハンパないコトを「なら、携帯見せて」と手を出しながら言ってくる。
どうしよう。最悪、委員長と柚の喧嘩になりかねないからな。鈴村と西原と夜通しゲームをやる約束したから、ここでの体力の無駄遣いはマズイ。
俺の特技を活用する必要があるな……長年キーボードを叩いてきた指ワザならではの弾丸タッチ。
携帯を取り出し、柚に携帯を渡すまでに弾丸タッチでたった二秒で委員長からの受信メールを削除した。
なんとか、甘い言葉をかけたりしてごまかした。
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