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どうやら俺の見間違いだったらしい。無事にデパート内にある女性専用の下着売り場にたどり着いた。
下着売り場?いわゆるランジェリーショップってヤツか!?あれ、アクセサリーショップじゃなかったけ??
「柚、ここって女性専用の下着売り場だよな?」
「うん。当たり前のコト聞いてどうしたの?」
ふ~……ミスったな。柚のおかしな態度を見て気づくべきだった。
はぁ~…。選ぶって言っちったし、選ぶしかないっスね。まっ、自分が選んだ下着を着てくれるってなら嬉しいな。
「まあ、俺なんかが選んだモノを着てくれるのかな~、と思って……」
「あったりまえだよ!!んんん、優にぃが選んだヤツが着たいの!!」
「あっ……おぉ」と声を上げるしかなかった。柚は『言っちゃた』みたいにカアァと顔を赤らめていた。
「おっ!優太じゃん!こんな所で何してんの?って、あれ?柚ちゃんも一緒じゃん!」
振り返ると親友の鈴村和こと『漆黒の貴公子』が一人で立っていた。
柚はどうか分からんが、俺は悟った。このあとの展開が確実に修羅場への道を通るコト、誰かが姉妹喧嘩を止めるコトを。
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