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姫子たちを待たせている場所に戻ると、あからさまに私は怒っています的な顔をした姉妹がいた。
あっ、帰ろう。逃げないとヤバい。あの顔の二人はヤバい時の顔してる。
まあ、俺に逃げるなんて度胸も無いし、第一にめんどくさいからな。
「優太くん」「優にぃ」と、悪魔の囁きが聞こえてきた。俺は何をするコトも無く、悪魔の元へ行った。
「どうかしましたか?」
篠崎姉妹の後ろでは、大好きなお菓子を目の前にした子供のようなキラキラした目をしている鈴村と西原がいた。
「あれ?その袋、さっきより膨らんでませんか?」と、姫子が囁いてから、追い討ちをかけるように「中身見せてよ」と、柚が囁いた。
「嫌だって言っても見るんだろ?どうせ……」
俺は素直にビニール袋を渡した。篠崎姉妹は興味津々で、ビニール袋を広げて中身を確認し始めた。
「嘘はいけなってコトをこれから身を持って体験してくるから……」
「遺言として受け取っておくからな……」
「頑張って生きてね」
鈴村に西原よ。死んだら、色々とよろしくお願いします。
ガシッ。と、肩と手首を掴まれた。
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