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「姫子は自分のどこに惚れたと思う?」
「俺が知りたいッスよ。それに……姫子は知らないと思いますけど、コアで少数派で何も出来ないファンクラブがいますから、付き合うならそいつらをどうにかしないとヤバイッス」
「ヤバイって……」と、ファンクラブという言葉を聞いても一切の動揺を見せない。
「えっと、ファンクラブは弱くて少ないから、恐くて男には手を出しません。男側じゃなくてですね……姫子が危ないんです」
「ふ~ん。よく、知ってるわね優太くん」
「ぶっちゃけますが、付き合いたいなって……何度か思いますし、それなりに関わりがありますから」
「……で、今姫子をどう思っていているのかしら?」
「俺は、好きですけど……今日のコトで傷つけてしまう可能性がありますから、すみません」
「謝る必要なんてないのよ!人間なんて、傷つけ合ったり、支え合ったりするものだから……いってらっしゃい!」
俺は残りのレモンティーを飲み干し、一礼をしてから2階にある姫子の部屋を目指し、歩き出した。
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