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階段を上っている途中……
「柚!?」
俺の声?姿?とにかく、俺という存在に気づいた瞬間に、柚は身を返し逃げようとした。
が、俺はすぐさま手を伸ばして柚の手首を掴んだ。
「話しがあるから逃げないでくれ!!」
「………………」
「やっぱり、嫌ならいい。幻滅したならそれでいい。柚が正しいから……」
俺は握る力を弱め、柚に選択肢を与えたワケだが柚は逃げようとせずにその場に残った。
「サンキューな柚。姫子は……」
「姉ちゃんなら、優にぃが来てからだと思うけどずっと部屋の中だよ」
「そっか……」
俺は姫子の部屋の前に立った。隣には、ついて来てくれた柚がいる。
「あのよ、俺は……エロ本が好きだ!!エロゲーが好きだッ!!エッチなコトはもっと好きだッッ!!!だから、姫子や柚がエロいコトが嫌いなら俺を拒絶しろッ!!」
久しぶりに清々しいほどの大声を出した。二人からの返事はない。
「それじゃあ、俺はこのへんで帰るから……じゃあな」
俺は二人の返事を聞かずに姫子の家を出て行った。姫子の母さんが楽しそうな顔をしてたが、それは分からない。
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