銀ノ色

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黒い塊 紅い水溜まり 湿った空気に 雑ざる臭い 眼を背けたくなる現実に ただ ひとかたまりの 銀ノ色 茫然と 立ち尽くす その先に見えた 光ノ色 それは 褪せることなく ただ前を見据え 凛と佇んでいた 行く先も告げず 貴方がいなくなり どれくらいの時が経ったのか あの頃の記憶は 今でも はっきりと思い出せる 立ち尽くす己と 先を行く 銀ノ色
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