キミの声

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「わー、こんなお店あったんだ!すごい可愛い!」 亮が連れて来てくれたのは 可愛らしい小物など色んなものが揃った雑貨屋だった。 「やろ?亜美可愛いもん好きやから、きっと喜ぶやろって思っててん」 そうやって自慢気に笑った亮を 少しだけ愛しいと思えた。 「あっ、これ可愛いー!」 私が指差したのはキラキラ光るペアリングだった。 「ホンマや。‥買うか?」 「え?いいよいいよ。高いし」 「でも‥」 「指輪がなくたって私達はずっと一緒でしょ??だからいらないよ!ほら、次あっち行こ!」 これは本音。 別にこんなものほしければ自分で買うし わざわざ亮に買わせるのは色々と危ないからやめておく。 それに‥ 指輪なんかなくたって 自分達が"付き合ってる"なんて 誰にも知られる必要もないと思ったから。
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