消したい思い出

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亮と出会ったのは 私が行きつけのクラブでだった。 亮の第一印象は     "軽そうな男" 別に嫌じゃなかったし 今の私にとってはそっちの方が逆によかった。 会ってからすぐ 亮は私に声をかけてくるようになった。 体も重ねた。 それから分かった。 亮は     "軽そうな男" と正反対なタイプだったってこと。 亮は今でも 過去の私を知らない。 もう少しはやく出会ってれば 何か変わってたかもしれないね。 私が亮のこと面倒くさいなんて思うこと なかったのかもしれないね。 あ、けど あんな形だからこそ私達は出会ったんだった。 亮と私は 本当に純粋な亮と 本当は最低な私だから今でも続いてるんだ。 純粋同士 ただそれだけじゃ1ヶ月もしないうちに別れるんじゃないのかな。 私は純粋だった頃を忘れた。 周りの環境に 人間の脆さに耐えられなくなって 逃げ出した。 裏の最低な自分に 純粋で 優しくて 言うことなしの自分を作りあげたんだ。 きっとこの先も こんな毎日が続いていくんだろう。 まぁそれが嫌なわけじゃない。 バカだって思われるかもしれないけど お金は裏切らない。 すばるも 候隆も信五も それから亮も 私にぬくもりをくれる。 愛してくれる。 その上お金もくれるんだから 文句の言いようもないと思う。 はたから見ればこれを援助交際っていうのかな。 でも私はそこら辺の女みたいに 誰にでも体を売るわけじゃない。 私に触れていいのは 限られた男だけ。 不細工だなんて ニートだなんて デブだなんてもってのほか。 なーんて 私はいつからこんなキツいこと考えるようになったんだろ。 私は… もう戻れない。
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