第一章

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同時刻、とある日本屋敷。和の佇まいに似合わぬ金髪の女性―驚くべきことに急本もの尻尾を生やしている―がしきりに声をかけていた。 「紫様、起きてください。もう夕方になりますよ?」 「あと5ふ……」 ズルッ。 紫と呼ばれた、こちらもまた金髪の女性は寝返りをうとうとして、音とともにまさしく“消えた”。 しかし尻尾の女性も「紫様も寝相が悪いなぁ……」と大して慌てた様子もなく、部屋を後にした。
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