さん

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「殺された?」 酷く悲しげな顔をする男の子にジンは可笑しくなった 考えてみれば、もう八年位昔の話なのだ… ジン「そうだな…、俺も死にそうだった、盗賊に襲われたんだ…、村で生き残ったのは俺だけで…俺は、弱かったから…守れなかった」 「じゃ、お兄さんは守る為に強くなったの?」 ……………………。 ジン「守る為に?」 違う…復讐の為だ… 「お父さんが言ってたよ?守れなくて、無力を嘆いた後は、今大切な者を守る為に努力するんだって」 そんなこと…考えなかった 過去に囚われて、今を視ていない自分に気付く 「そうだ!お兄さんさっき俺がパパに捕まらないように助けてくれたから、お兄さんの家族に酷いことしたやつらは俺がやっつけてあげるよ!」 気付けば、ジンは男の子を抱き締めていた ジン(暖かい) 男の子は大人しく抱き締められている その暖かさに感動した この小さな体で……会って間もないジンの為に…… 純粋な心に触れて ジンの心に、死んだはずの感情が蘇ってくる気がした ジン「……ありがとう」 守れなかった無力感、自分だけ生き残った罪悪感… 色々な想いが、静かに自分の中で救いを求めていた 自分だけの罪を救い上げたのは十歳位の男の子
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