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表門の外で 白い猫を抱えた網笠姿の男が立っている。
側に来た鷹丸の方に顔を向けると 男は 優しい口調で訪ねた。
「頭領は 御在宅かえ?」
「…頭領に 何か 御用ですか?」
男に不審を抱き 鷹丸は 問い返した。
鷹丸の鋭い瞳の色に 男は クスッと笑い 猫の頭を撫でながら言った。
「私は 頭領に呼ばれて ここに来たのじゃ。
霧風が来たと申せば 分かるじゃろう。」
男の口調と態度に 少し ムッとしたが 鷹丸は 落ち着いた声で言う。
「少々
お待ち下され。」
そう言うと 鷹丸は 屋敷の中に 入って行った。
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