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今日も、携帯のアラームで目を覚ます。
大好きなドラマのテーマソングに設定されたそれを、最後まで聴くことはない。
寝起きがいいのは、私の自慢。
頭を数回降ると、ベッドを抜け出す。
目を閉じた時には私を包み込んでいた温もりが、いなくなっていることに気付いた。
朝日に包まれたリビングに、足を踏み入れる。
探している姿は見当たらない。
…コーヒー飲みたい。
奮発して買った、上質な豆を思い出す。
コーヒーを味わったら、卵焼きを作ろう。
キッチンに体を向けると、後ろから抱き留められた。
つむじの辺りに、キスが落ちてくる。
「…功さん。」
その温もりが嬉しくて、温もりの正体の、名前を呼ぶ。
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