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おかしいかも知れないけれど、
お兄ちゃんのためなら…、
お兄ちゃんを守るためなら、
たとえ、この腕をもがれようと
この身体をぐちゃぐちゃに破壊されようと
きっと私は笑っていられるだろう。
…おかしいのはわかってる。
でも、大切な人が傷つくくらいなら
自分がその変わりになれたら
どれだけ楽だろうっていう
お兄ちゃんの考え方と
私の考え方は同じだから
結局は何かおかしいよね(笑)
私には黒龍の呪いがある。
これは世界を破壊させる力の持ち主を
呼び起こす鍵でもあるということ。
過去に私はその鍵となり
世界を破壊させる黒龍を復活させてしまった。
だから私は闇に落ちた。
でも世界は壊されなかった。
一人の少年と一人の少女。
その二人の活躍で黒龍は封印されたらしい。
なら私はなんなんだろう?
闇からもう一度、この世界に戻ったとき、
私の記憶はなかった。
ただ、目が覚めた時には
黒い剣を抱きしめていた。
そう聞いた。
その時助けてくれたのが
お兄ちゃん。
お兄ちゃんは私を助けてくれた。
だから、私もお兄ちゃんを守る。
恩返しじゃない。
これは好きな人を守りたい気持ち。
たとえ、私が何者であっても
愛してくれるその人を
私は何があっても愛します。
だから…これからもよろしくね?
「お兄ちゃん。」
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