入学より

8/8
前へ
/40ページ
次へ
学校に到着し、 教室へ向かう。 自分の席を探し、 ゆっくり席に座った。 座ってすぐ、 もうすでに来ていた 隣の席の鈴が話し かけてきた。 「おはよ! ねぇ、属性は何が 使えるって書いてあった? 私はやっぱり光属性 だったんだ。」 「あ、えっと……」 透は担任からの手紙を 思い出しながら 声を詰まらせた。 「お、俺は、 火と水、それから雷だ。」 結局、全ては言わないことに した。 全部なんて言ったら 何と言われるか…… 「へー!安定してるね! うらやましいなぁ。」 鈴の光属性だけって いうのはある意味で 珍しいと思う。 単属性は使い方により 強いとも聞く。 何か言おうと透が 口を開いた瞬間、 先生が扉を開けて 入ってきた。 「はーい!皆、聞いて! 突然なんだけど、 今日から一週間、 授業の代わりに魔法の 自主練習をして もらいます。 理由はあなたたちが どれだけできるかを 見たいからです。 好きな魔法を取得 してきて下さい。 一週間後に二人一組の トーナメント形式の 魔法試合をします。 ペアも作っておいてね! じゃ、解散。」 先生は早口で言って また教室を出ていった。 「それだけかよ! しかもめちゃくちゃ 突然に!」 透は皆が呆然としている中 小声で突っ込んだ。
/40ページ

最初のコメントを投稿しよう!

62人が本棚に入れています
本棚に追加