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生家近くで診療所をやっている父は、そこに寝泊まりしている。
母たちの住む、私が育った家は車で小一時間離れたところにある。
私が中1のとき開業して、単身赴任のような形で暮らし始めた。母は毎朝車で通勤して事務長を勤め、18時に診療所を閉めて帰宅するのは19時過ぎ。
中1から、兄二人と自分のお弁当と夕食を私が作るようになった。
高校を出る頃には兄弟はもう家を出ていて、私はバイトから始めたダイニングバーの準スタッフとして、昼夜逆転の酒浸り生活に入って行った。
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