断罪者

3/10
前へ
/702ページ
次へ
「!!」 まだあのズー…ズー…と引き摺る音がどこからともなく聞こえ、女性は身体をびくつかせる その摺り足に集中しようとするが、走ったり追われる恐怖で首筋の大動脈が、心臓になってしまったかのように脈打ち音が困惑している チュチュ…!! 「ひぃ…!!」 怯えと恐怖。壁に寄り添おうとしたとき、ネズミが足にあたり思わず声を出してしまった 女性は腰が抜けたかのように、壁を背にへたりこんでしまった 「いったい私が何をしたっていうの…」 ヒステリックになる寸前、頭の機能が著しく低下しているのが外見から察する事ができる 「見つけた…」 「!!」 女性はビックっと身体を震わせ、声のするほうに顔を向けた まるで、反射の如く女性の顔が恐怖に歪んだ
/702ページ

最初のコメントを投稿しよう!

95人が本棚に入れています
本棚に追加