4人が本棚に入れています
本棚に追加
/106ページ
同日 午後11時02分
夜も遅いというのに相変わらず都会とは賑やかである。
何軒もはしごして酔い潰れそうなサラリーマン達や、いかにもワルそうな男達もチラチラ見える。
そんな人込みから離れた公園にも人はいた。
男が一人だけである。
彼の手にあるタバコは煙を出していた。
その煙が徐々に空へ向かう様子を彼はボーと見ていた。
そして、ふと呟いた。
「もうすぐ、四十九日か」
そう言い次に彼は足元を見る。
そこには花屋で買った安い花束が置いてあった。
最初のコメントを投稿しよう!