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俺は今、生徒会室にいる。
そして、目の前には俺の憧れの人物である新庄奏が座っている。
ちなみに、今は生徒会室には俺と会長の二人きりしかいない。
生徒会長である新庄奏は、茶色でロングの髪、キリっとした、しかし、どこかに優しさの感じられる目。
というか、全体的に非のつけようの無い美貌。
スタイルも抜群で、脚を組んでいる様がなんとも言えません。
俺は、自分で思ってた以上に新庄奏にメロメロのようだった。
だが、俺はこの状況を素直に喜べないでいた。
……そりゃそうだろ!!
理由はどうあれ、会長のあの数々の男を一度目にするだけで悩殺してきたであろう……む、むむ胸にダイブしてしかもそのまま押し倒しちまったんだからな!!
終わったわ……。
くっそ、松村の野郎……。
ぶっ潰す!!
まずはだな……
「ねぇ」
「は、はい!!」
どうやって松村を潰すかを考えているとき、新庄奏が口を開いた。
「アンタ……誰?」
「えっ……と赤嶺俊祐といいます」
「何がどうなって私の胸に飛び込んで来たか、弁明を聞こうか?」
来たぁ、どうしよ、どうしよう!!
この場合、松村のことは黙っていたほうがいいのか!?
新庄奏が俺の目をまっすぐに見つめる。
……だませねぇ。
「何、そういうことね」
……嘘つけませんでした。
というか、バレた。
まさか、一瞬で嘘を見抜かれるとは。
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