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集会が終わり、全校生徒が体育館をぞろぞろと出ていく中、俺も生徒達の流れに逆らうことなく出口へと進んでいく。
途中、俺は肩に何者かがポンと手を置いたことに気づいた。
振り返ってみると、そこには高身長にイケメンなナイスガイが立っていた。
「うっす、松村」
こいつの名前は、松村慧(まつむら けい)。
高校に入ってからの友人で、少なくとも俺は親友だと思ってる。
でも、悪友でもあると思う。
そんな松村はニタニタしながら俺のことを見ていた。
ニタニタしてても、イケメンはイケメンだ。
見ていただけで、何も言わなかったので、何となく腹が立ったので、必殺の頭突きをお見舞いしてやろうと思ったのだが、難なく避けられた。
松村は終始ニタニタしていただけで、何も言わなかったので、俺は松村の意図が全く読めなかった。
ただ、俺の中に沸々と湧き上がるイケメンに対する何となくの苛立ちが増したのは確かだった。
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