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「蒼空……」
遠く……ぼやけたような声がオレの脳に響く――
この声は……
「蒼空……お願いだから……目を覚ましてよ……」
何処かくぐもった様な声がオレの脳にポツリポツリと木霊する
「いやだよぉ……蒼空」
遠のく意識の中、アイツの声だけがオレの脳に居続けた……
あれから何時間経っただろうか……
意識が無くなっていたオレは、暗い闇の中を彷徨っていた
意識はある……だけど他に何もない
あるのは闇――ただそれだけ
あぁ……やっぱりオレは死んだのか……
オレ……って……何だっけ?
オレは……誰だ?
何も思い出せない
ただわかるのは……死んだ事だけ
オレは……誰なんだ?
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