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幾度の攻防の中、萩原が後ろをちらりと見た。
萩原と目が合い、なにをしたいのか理解する。
バシン！
萩原がボールを取った瞬間、俺は萩原の手から後ろに渡されるボールを受け取り、右に跳んで前原くんに攻撃。
体ではなく足を狙ったことも幸いし、前原くんを討ち取る。
「前原アウトー」
しかし、ボールは敵陣地に転がった。
すかさずＤ組のやつが仲間を攻撃。
外野の連中もコンビネーションを発揮し、こちらは３人になった。
３人とは、萩原、俺、藤原くんだ。
「さぁてどうする？…ボールは敵外野だし、人数差は開く一方だ。」
萩原がきつそうに肩で息をする。
「そうだね…真島くんみたいに犠牲者を出すしか…」
藤原くん、その考え方だと将来危ないよ。
「つか、萩原が取ればいいじゃん」
「疲れて、腕が動かなくなったんだ、ははは！」
俺の疑問に、やはり空元気な萩原。
仕方ない。
犠牲者を出すか。
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