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「弥勒菩薩」
眼鏡のフレームをくいっと持ち上げながら弥勒菩薩（みろくぼさつ）とつぶやく彼女は、おそらく近づいたらいけない類の人間だろう。
俺は素早く自分の靴に履きかえるため下駄箱に手を伸ばす。
パァン！！
しかし、先ほどの少女が突然クラッカーを耳元で使用した！
「あんたいったいなんなんだよ!?」
関わらないはずだったのに、結局ツッコミを入れているなんて…
まだまだ甘いな。スルースキルを鍛えねば。
「いや、下駄箱の上で座禅をくんで弥勒菩薩とつぶやけばおもしろいことが起こると占いに…」
「どんな占い!?それ信じない方がいいと思う！」
「えーっ！」
しゅんとうなだれる少女。
身長は風子、美咲より高いが、部長よりかは小さい。
髪はとくに縛ったりしておらず、長めの髪が背中に垂れている。
眼鏡のフレームは細く、上部分のフレームだけない。
制服の色的に風子と同じ一年生なんだが…
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