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「あ、あのさ‥」
デートくらい誘ってみなきゃ。一応バイトで結構金貯めたし‥。
「今度どこかに遊びに行きません‥か??付き合い始めてまだ何処にも行ったことないし‥えっと‥。遊園地とかさ!」
やった!誘ったぞ!ちゃんと言ってやったぞ~。
しかし、ここからが本番だ。
文字を追っていた愛らしい目をこちらに向けた。その瞳はとても〝行きたい〟とは思ってない目で、こう呟く。
「…‥遊園地騒がしいから嫌‥‥。」
拒否られましたけど何か?
「さ‥左様ですか(苦笑)かしこまりました。」
結構凹みやすい男なんだよ―!
恋ははっきりと言うから傷つくことが多い。
「じゃあ‥図書館とか、静かな場所がいいの?」
コクンと頷く彼女に胸キュン。
ぽやぽやしたような柔らかな雰囲気が大好きだ。
「なら、水族館は?結構静かだし、楽しいと思うけど。」
開き直って少しでも恋人らしい所に行きたい俺は粘った。
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