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「あはは。ほら出てきた。うん、満足。追いかけんとこ」
「いやいやいや！ そこは追いかけて下さいよ！」
時計ウサギがＵターンして戻ってきました。
「はぁ？ このウサギ面倒くさっ」
「どっちがですか！ ちゃんと原作通りに行動して下さいよ」
「…………」
「何で無言ですか！ 此処はワンダーランドなんですよ!?」
「あ、やっぱり？ 予想できてた」
「……そんな夢の無いこと言わなで下さいよ」
「だって、私はもうメルヘン少女（キラッ）っていう年じゃないし」
「確かに……ちょっときついですね」
キラッが特にねー。
「ちょっ、そこは否定しろや！」
「嘘はつけませんよ」
「気を使えや！ まあ、取り敢えず行くぞ」
「ちょっと!? 僕についてきて下さいよ」
「嫌じゃ！ 原作なんか知るか！」
「はぁ……もういいです……」
アリスと時計ウサギは宛もなく、木々の間を進み始めました。
すると、何処からか声が聴こえて来ました。
「うーん。やっぱり……やりすぎかな」
アリスは足を止めました。
「ん？ なんか言ったかウサギ？」
「いいえ、何も言ってませんよ？」
「そっか……まあいいか、行くぞ！」
「はいはい」
アリスたちはまた、進み始めました。
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