序章~始まりの出来事~

2/5

3人が本棚に入れています
本棚に追加
/29ページ
とある町のとある高校に通う一人の男の子がいた。その者は架空祐(かくうたすく)、17歳。親は昔行方不明になり、親戚からの仕送りで現在を生活している。特に何事もない平凡な日々を送っていた。そんなある日のこと… 空には雷雲が広がり、滝のような雨が降っていた その日、異常気象のせいで学校が休みだった祐は、一人アパートで横になっていた 祐「学校が休みになってもこの天気じゃ外にも出られない…」 ため息をつき、特に何をするのでもなくただ横になっている そんな時、少し離れた所で大きな音がしたと思うと、大きくアパートが揺れた 地震かと思い、テレビをつけてみる。しかし、特にそんな情報は無かった。外に出て音のした方を見てみると… 祐「空が…赤い?」 夕日に染まったようなそんな赤さではなく、空に真っ赤な血を塗り付けたような色の空が広がっていた 祐がその空に驚いて思わず外に飛び出した瞬間、再びさっきの音が響いた…それと同時に遠くで何かが爆発したようだった そんな様子に呆気にとられている祐だが、さらに驚くことに自分の部屋から物凄い音が響いてきた 祐は慌てて自分の部屋の中に入ると、そこには一人の女の子が倒れていた 部屋が散らかっている。それもそのはず、その女の子は天井を突き抜けてこの部屋に降ってきたようだった。雨が部屋に降り注いでいた。女の子はゆっくり起き上がり 女の子「あの馬鹿野郎、久しぶりの仕事だから頑張るとか言ってたくせに、適当な仕事しやがったな…帰ったらぶん殴ってやる」 と独り言を言う女の子、身長はだいたい百四十㌢程、髪は黒くポニーテール。橙色の服に赤いスカート、手足には金属性の輪っかをはめており、背中には重そうな大きな剣を背負っていた 女の子「おい、お前!」 女の子に指をさされ、呼ばれる祐 祐「え、あ、はい」 海凪「私は真夏海凪(まなつうみな)。異世界からお前をつれに来た。架空祐で間違いないか?」 いきなり現れて異世界から来たと言う女の子。呆気にとられて呆然とする祐 この瞬間から、架空祐という人間の歯車は完全に消えていくことになるとは、この時祐は知らなかった
/29ページ

最初のコメントを投稿しよう!

3人が本棚に入れています
本棚に追加