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とある町のとある高校に通う一人の男の子がいた。その者は架空祐(かくうたすく)、17歳。親は昔行方不明になり、親戚からの仕送りで現在を生活している。特に何事もない平凡な日々を送っていた。そんなある日のこと…
空には雷雲が広がり、滝のような雨が降っていた
その日、異常気象のせいで学校が休みだった祐は、一人アパートで横になっていた
祐「学校が休みになってもこの天気じゃ外にも出られない…」
ため息をつき、特に何をするのでもなくただ横になっている
そんな時、少し離れた所で大きな音がしたと思うと、大きくアパートが揺れた
地震かと思い、テレビをつけてみる。しかし、特にそんな情報は無かった。外に出て音のした方を見てみると…
祐「空が…赤い?」
夕日に染まったようなそんな赤さではなく、空に真っ赤な血を塗り付けたような色の空が広がっていた
祐がその空に驚いて思わず外に飛び出した瞬間、再びさっきの音が響いた…それと同時に遠くで何かが爆発したようだった
そんな様子に呆気にとられている祐だが、さらに驚くことに自分の部屋から物凄い音が響いてきた
祐は慌てて自分の部屋の中に入ると、そこには一人の女の子が倒れていた
部屋が散らかっている。それもそのはず、その女の子は天井を突き抜けてこの部屋に降ってきたようだった。雨が部屋に降り注いでいた。女の子はゆっくり起き上がり
女の子「あの馬鹿野郎、久しぶりの仕事だから頑張るとか言ってたくせに、適当な仕事しやがったな…帰ったらぶん殴ってやる」
と独り言を言う女の子、身長はだいたい百四十㌢程、髪は黒くポニーテール。橙色の服に赤いスカート、手足には金属性の輪っかをはめており、背中には重そうな大きな剣を背負っていた
女の子「おい、お前!」
女の子に指をさされ、呼ばれる祐
祐「え、あ、はい」
海凪「私は真夏海凪(まなつうみな)。異世界からお前をつれに来た。架空祐で間違いないか?」
いきなり現れて異世界から来たと言う女の子。呆気にとられて呆然とする祐
この瞬間から、架空祐という人間の歯車は完全に消えていくことになるとは、この時祐は知らなかった
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