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レン「……柳……」
私は柳に手を引かれるまま昇降口へと向かった。
柳の手には二つの鞄。多分、私と柳の分だ。
きっと、教室で私の元に来る前に取って来てくれたのだろう……。
私と柳の席は隣だったから……。
心臓の鼓動の速さは治まる事がない。
私は激しく動く心臓らへんを手で押さえ、下駄箱で靴を履き変えた。
ヤナギ「……大丈夫だ。俺がいる……」
柳はそう言って、私の顔を見る事もなく、私の手を優しく握ってくれた。
柳に手を引かれて、私達は校門へと向かった。
校門の前には、先程私を呼びに来た先生が車を横付けして停まっている。
先「露杜!!急げ!!!!」
その言葉を合図に、柳は私と手を繋いだまま走り出す。
柳に引かれて私も車まで走った。
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