紘の キモチ

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学生時代、そう……確か………陸上の障害の選手だった気がする。 長い手足が、次々に綺麗なフォームでハードルを越えて行くのをよくツレと見ていた。 「あの容姿で、おとなしければ絶対落ちるのにな。」 ツレは、二橋を見てはため息をつきながら、よくぼやいていた。 おとなしくなくても、俺には何の問題もなくて………… …………卒業するまでには、告白しようと………思っていた。 「小原、なに真剣な顔してんの????ただでさえ、愛想のない顔なんだから少しは笑顔でいなさいよ????」 謝恩会で、上機嫌で笑う彼女は…………すごく綺麗だった。
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