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拘束された相手を見つめる俺の拳に光が灯る。
「はぁぁぁぁぁっ!」
『Lightning・Blast』
「てぇりゃぁぁぁっ!」
「ぐぅぅっ!」
俺の拳がキマる。硬質な質感。赤く光り輝き、鮫人間の剣は砕け散った。
「ち」
「己ぇぇぇ!」
突如、鮫人間の身体が光輝く。何だ?
「ふん、どうやら今日はここまでの様だな」
「何?」
「貴様の名は?」
「――――Mr.Lightning」
「Mr.Lightning。覚えておく」
そう言って、鮫人間は透ける様に消えていった。
〇
「しゃべるアラヤとは……君は傷を治し休んでくれ」
「わかりました」
俺は頷いて、司令部を後にした。
くっ、まぁまぁ痛む。
〇
医務室で俺は胸に包帯を巻かれていた。神薙ぎの剣でやられた所が痛む。
「――――先生。ちょっと良いですか?」
!
光。
「はい」
先生が席を外す。光、何の様だ。
「傷……ついたんだ」
「?……あぁ」
光の顔を伺う。……泣いている?
「何で戦うのよ。何で傷つくのよ!?あたしは……傷ついて欲しくはなかった……」
「光」
「巻き込んでごめんなさい。もう戦わないで」
「光。俺は巻き込まれた事を恨んでない。むしろ隠された方が嫌だ。――――光、お前をもらってやれるのは俺ぐらいのもんだろ?俺と一緒に戦ってくれ」
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